【衝撃】世界を騙した史上最大級の詐欺事件10選

第3位:フォルクスワーゲン排ガス不正事件

Visual by ロザニカ, via midjourney

排ガス検査の装置につながれた車は、基準を守る優等生のように静かに試験を通過します。ところが公道へ出た瞬間、その環境性能は別物になっていました。

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フォルクスワーゲンは「クリーンディーゼル」を掲げ、低燃費と低排出を両立した車として世界中で販売を拡大しました。しかし一部のディーゼル車には、車が試験中か通常走行中かを判別するソフトウェアが組み込まれていました。ハンドルの動きや速度などから検査を察知すると、排ガス浄化装置を十分に作動させ、窒素酸化物の排出を基準内に抑えます。一方、通常の道路では走行性能や燃費を優先し、試験時よりはるかに多い汚染物質を排出していました。

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不正が明らかになったきっかけは、研究者が実際の道路上で排ガスを測定し、認証試験との大きな差を発見したことです。米国当局の追及を受け、同社は2015年に不正を認めました。米国だけでも対象車は約59万台に及び、刑事・民事上の制裁や車両の買い戻し、所有者への補償には巨額の費用が投じられました。数字を後から書き換えたのではありません。検査そのものを見抜き、試験の間だけ「環境に優しい車」を演じる機能が、商品内部に最初から仕込まれていたのです。世界的企業への信頼そのものが、不正を見えにくくしていました。