第6位:ミツクリエナガチョウチンアンコウ

暗い海の底、太陽の光すら届かない1000メートルの深海に、常識では想像しえないクリーチャーが棲んでいます。その名も「ミツクリエナガチョウチンアンコウ」。この生物を一目見たなら、ほとんどの人が「これ、映画の特殊メイクで作ったモンスターでは?」と目をこすってしまうことでしょう。垂れ下がった長い吻(ふん)、無重力空間のようにたるんだ半透明の皮膚、巨大な口、そして“エルヴィス・プレスリーのような顔”という、謎の愛称までも持っています。深海の進化が生みだした、まさに異常値の塊です。
「ミツクリエナガチョウチンアンコウ」というユニークすぎる名前には、発見者が「こんな奇妙な姿、ミツクリ(蜜を作る人)と鳥とアンコウと何かが混ざってる?!」と混乱した様子が伺えます。ちなみに、その長すぎる吻は時に投げ縄のように水中を探り、エサになる小魚やイカに襲いかかるためのセンサー兼ワナとして使われます。

この怪物的なルックスは外敵から身を守るためではなく、主に獲物を驚かせて一気に飲み込むため。普段はゆったりと泳ぎながら、センサーで動きを察知した瞬間、下顎を信じられない速さで突き出し、真空のように獲物を吸い込む高速捕食が繰り出されます。その姿は、まさにSF映画の一場面のよう。人里離れた世界の果てで進化し続けたミツクリエナガチョウチンアンコウは、深海生物の異形美の代表格です。怖いけど、もう一度じっくり見たくなる……そんな底知れぬ魅力にあふれています。
