第4位:グリーゼ1214b(水蒸気地獄のミニ・ネプチューン)

水の惑星、と聞くと、まるでSF映画の美しい楽園を想像してしまいます。しかし、グリーゼ1214b(またはGJ 1214b)は、そんな甘い期待を一瞬で打ち砕く「水蒸気地獄」として知られています。この惑星は、へびつかい座の方角、地球から約40光年の彼方にひっそりと存在していますが、その表層には私たちの常識を超える超高温・超高圧の水蒸気が充満しているのです。

グリーゼ1214bの特徴を一言でまとめると、「分厚い水素大気と、想像を絶する極限環境」。惑星全体が水に満ちているとされる一方、その環境は究極のサウナどころの話ではありません。科学者たちの観測では、この惑星の大気はとても密度が高く、高温の水蒸気がメインの構成成分と考えられています。そのため、表面温度は非常に高く、普通の水は「液体」「気体」「氷」のいずれかと学校で習いましたが、ここでは超高温・高圧ゆえに「超臨界水」と呼ばれる、液体と気体の区別がつかない不思議な水の状態が、分厚い層として存在していると推定されています。
この“水蒸気地獄”には、地球型生命はとても住めそうにありません。熱と圧力に加え、水蒸気の層が降り注ぐため、あらゆる生物は壊滅的なダメージを受けるはずです。けれども、「水=生命が生まれる場所」という私たちの直感を裏切るように、この星の水は、むしろ命を拒絶する“致命的な危険環境”となっています。こんなにも豊富な水が、恐ろしい凶器へと変貌する宇宙の奇景──その存在自体が、まさに「怖いけど知りたい」「信じられないけれど実在する」水惑星の驚異なのです。
